健康長寿産業連合会がまとめた「健康経営先進企業事例集2026」に、SOMPOヘルスサポートの取り組みとして、Well Body株式会社の企業向けフィジカルケアサービス「Offi-Stretch®」の活用が紹介されました。数字や制度の話に見えますが、読んでいて残るのは、理学療法士が全国の職場を回ったという、かなり身体感のある取り組みです。
健康経営という言葉は、少し遠く感じることがあります。目標値、アンケート、制度、施策。どれも大事なのですが、働く人の身体は、もっと手前の日常にあります。肩が重い。腰が固い。夕方になると集中力が落ちる。そういう小さな不調は、資料の中よりも、椅子に座っている身体のほうに先に出ます。
だから今回の「Offi-Stretch®」の事例で気になったのは、何かを配ることでも、アプリに記録することでもなく、「人が現場へ行った」ことでした。北海道から九州まで、約1カ月をかけて理学療法士が拠点を巡回する。健康経営の話が、少しだけ机上から身体の近くへ降りてくる感じがします。

事例集に載った、ということの中身
今回の発表では、健康長寿産業連合会による「健康経営先進企業事例集2026」に、SOMPOヘルスサポート株式会社の健康経営施策として、Well Body株式会社の「Offi-Stretch®」活用が紹介されたとされています。
この事例集は、2025年度に優れた健康経営に取り組む20社の事例をまとめたものと説明されています。その中で「Offi-Stretch®」は、企業の健康課題に向き合う先進的な取り組みとして取り上げられた、という位置づけです。
ただ、肩書きの大きさだけを追うと、少し見えにくくなる部分もあります。大切なのは、実際に何をしたのか。SOMPOヘルスサポートでは2025年11月、理学療法士が巡回する「全国フィジカルケアツアー」を実施しました。対象は北海道から九州までの全国各拠点。期間は約1カ月で、延べ約200名の従業員に向けて行われたとされています。
本社だけで終わらせない、という設計
この取り組みの面白さは、「全国フィジカルケアツアー」という形にあります。
企業の健康施策は、どうしても本社や大きな拠点から始まりがちです。イベントも研修も、集まりやすい場所に厚くなる。それ自体は自然なことですが、全国に拠点がある会社では、届き方に差が出やすくなります。
そこに対して、理学療法士が各地を巡回する。言葉にするとシンプルですが、施策を受ける側から見ると意味は大きいはずです。「取り組みがあります」と案内されるだけでなく、実際に自分のいる場所まで来てくれる。健康経営を、遠い制度ではなく、目の前の身体に触れる機会として受け取りやすくなります。

姿勢診断とストレッチが、職場の会話を変える
提供された内容は、姿勢診断と、慢性痛の予防・改善に向けたストレッチです。腰や肩の不調は、働く人にとってかなり身近なテーマです。けれど、身近すぎるからこそ「まあ、こんなものか」と流してしまうこともあります。
そこで専門職に姿勢を見てもらい、身体の使い方や伸ばし方を教わる。ほんの短い時間でも、自分の身体を客観的に見るきっかけになります。これは、健康診断の数値を見るのとは違う種類の気づきです。数字ではなく、立ち方、座り方、動かしにくさとして返ってくる。
事後アンケートでは、平均満足度が4.89点/5点だったとされています。年代の異なる従業員コメントも紹介されており、単なる福利厚生イベントではなく、実感のあるケアとして受け止められた様子がうかがえます。
健康経営は、届き方まで含めて設計するものになってきた
今回の事例を見ていると、健康経営は「何を用意するか」だけでなく、「どう届かせるか」まで問われる段階に入っているのだと感じます。
オンラインの情報提供やセルフチェックは便利です。けれど、人によっては、それだけでは自分ごとになりにくい。とくに身体の違和感は、専門家に見てもらって初めて「これ、相談していいことだったんだ」と気づくことがあります。
理学療法士が全国を回るという形は、効率だけで考えると少し手間のかかる方法です。でも、その手間があるからこそ、職場にいる一人ひとりへ届くものがある。SOMPOヘルスサポートでの「Offi-Stretch®」活用が事例集に載った意味は、そこにあるのかもしれません。
健康経営という大きな言葉の先に、肩を回す人がいて、姿勢を見てもらう時間があって、少しだけ身体が軽くなる午後がある。そう考えると、この事例は制度の話であると同時に、働く人の日常にかなり近い話でもあります。
取り組みの概要
掲載先:健康長寿産業連合会「健康経営先進企業事例集2026」
紹介された企業:SOMPOヘルスサポート株式会社
サービス:Well Body株式会社「Offi-Stretch®」
実施内容:理学療法士による全国フィジカルケアツアー、姿勢診断、慢性痛の予防・改善に向けたストレッチ
実施時期:2025年11月
対象:北海道から九州までの全国各拠点、延べ約200名の従業員
満足度:事後アンケート平均4.89点/5点
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