料理研究家・だれウマさんが共同代表として関わる冷凍弁当ブランド「ごちそうShape」。総フォロワー355万人という数字よりも、今回気になったのは「監修」ではなく「事業」として立ち上げているところでした。おいしさ、栄養、価格、クラウドファンディング。そのいくつかの点をつなぐと、いまの食のつくり方が少し見えてきます。
有名な人が食品を監修することは、もう珍しくありません。パッケージに名前が載って、SNSで紹介されて、話題になる。そういう流れはよく見かけます。
でも「ごちそうShape」の発表を読んでいると、少し違う温度があります。名前を貸すというより、事業の内側に入っている。料理研究家としてレシピを考えるだけでなく、会社をつくり、価格や生産規模、続けやすさの話まで背負おうとしている。その距離の近さが、今回のいちばん面白いところでした。

「だれウマが起業した」という入り口
「ごちそうShape」を手がけるのは、株式会社望礼です。本社は大阪府大阪市。共同代表として、料理研究家のだれウマさんと首藤望さんの名前が公表されています。だれウマさんの総フォロワー数は355万人と紹介されています。
この数字だけでも大きいのですが、読み物として引っかかるのは、そこではありません。SNSでたくさんの人に料理を届けてきた人が、今度は冷凍弁当という形で、日々の食卓にもう少し物理的に近づこうとしている。その移動が面白いのです。
動画で見ていた料理は、作る人の手元にあるものです。一方で冷凍弁当は、届いて、温めて、食べるもの。作る余裕がない日や、栄養を考える気力がない日のためのものでもあります。レシピの世界から、生活のすき間へ。ごちそうShapeは、その橋をかけようとしているように見えます。
数字は、がんばりすぎないための手すりになる
商品は、高たんぱくを軸にした冷凍弁当として案内されています。栄養設計の目安は、たんぱく質30g以上、脂質15g以下、糖質30g以下、塩分2.5g以下。糖質と塩分は目安として示されています。栄養バランスについては、管理栄養士の確認も入れているとのことです。
こうした数字は、少し固く見えるかもしれません。でも、食事における数字は、管理するためだけのものではなく、迷わないための手すりにもなります。
今日は何を食べればいいのか。たんぱく質は足りているのか。塩分はどうなのか。そういうことを毎回きちんと考えるのは、かなり疲れます。だから、最初からある程度の目安が置かれていることは、忙しい人にとって素直にありがたい。努力の量を減らすための設計、とも言えそうです。

5分で食べられることと、続けられる価格
発表では、「5分」で食べられることも打ち出されています。電子レンジの条件など細かな前提は、本文からは確認しきれません。ただ、冷凍弁当にとって、準備時間の短さはかなり大事です。
きちんと食べたい気持ちはある。でも、買い物に行く元気も、包丁を出す余裕もない。そういう日に、5分で食べられる選択肢があると、食生活は少し崩れにくくなります。健康的な食事は、正しさだけでは続きません。面倒が少ないことも、同じくらい大切です。
2026年2月には、5種類・計1,000食のテスト販売が行われ、即完売したとされています。価格は1食920円(税抜)。一方で、将来的には1食700円台を見据えるという説明もありました。
ここは、かなり現実的な話です。冷凍弁当は、おいしそうでも高すぎると続かない。かといって、安さだけを追うと満足感や栄養設計が薄くなる。1食700円台を目指すという言葉には、買いやすさと品質の間で、どう着地させるかという事業側の悩みがにじんでいます。
クラウドファンディングは、応援の入口でもある
「ごちそうShape」は、CAMPFIREでクラウドファンディングを行うことも発表されています。発表時点では、2026年3月20日(金)開始予定。第一目標は1,000万円、最終的には3,000万円規模の支援獲得を目指すとされています。
資金の使い道として挙げられているのは、生産規模の拡大、メニュー開発、定期便サービスの開始などです。つまり、単発で話題をつくるためというより、続けて買える状態をつくるためのクラウドファンディングと読めます。
リターン例には、年間フリーパスやレシピ命名権も含まれていました。ここが少し楽しい。食べるだけではなく、ブランドに参加する余白をつくっているからです。名前をつける、応援する、届くのを待つ。買い手と作り手の距離が、ほんの少しだけ近くなります。

冷凍弁当は、生活の弱い日を支えるものになる
現時点で案内されているメニューは5種類。加えて、20種類以上の新レシピ開発が進行中とされています。ラインナップ例としては、カレー、ハンバーグ、軽食、スイーツなどが挙げられていました。
冷凍弁当というと、昔は「仕方なく食べるもの」という印象もありました。でも最近は少し変わってきています。自分で毎食つくれない日を責めないためのもの。栄養を考える余力がない日に、食事の底を支えるもの。そういう役割が強くなっている気がします。
ごちそうShapeがどんなブランドに育つかは、まだこれからです。一般販売の開始日、販路、配送可能エリア、送料、セット内容、定期便の詳細など、生活に落とし込むための情報は今後の案内を待つ部分があります。

それでも、今回の発表には覚えておきたい輪郭があります。SNSで料理を届けてきた人が、冷凍弁当という日常の道具をつくろうとしていること。高たんぱくや価格の目安を置きながら、クラウドファンディングで応援の入口も開いていること。
監修の外側へ出て、自分たちで続く仕組みをつくる。だれウマさんの「ごちそうShape」は、冷凍弁当の新ブランドであると同時に、クリエイターが食の事業へ踏み込むときの、ひとつの見取り図にもなっているのだと思います。
ブランド概要
ブランド名:ごちそうShape
運営会社:株式会社望礼
本社:大阪府大阪市
共同代表:だれウマ、首藤望
商品:高たんぱくを軸にした冷凍弁当
栄養目安:たんぱく質30g以上、脂質15g以下、糖質30g以下、塩分2.5g以下
テスト販売:2026年2月、5種類・計1,000食を販売し即完売
テスト販売価格:1食920円(税抜)
クラウドファンディング:CAMPFIREで2026年3月20日(金)開始予定として発表
あわせて読みたい
自宅で気軽に恋活パーティに参加できる「マイ恋」
Steam「スプリングセール2026」でKey作品が並ぶ
美容の学び舎に届いた一枚の感謝状





