日やけ止めが、世界を連れてくる。聖水で見たビオレUVとStray Kidsの距離感

花王の「ビオレUV」が韓国・聖水で開いた「YOUR ONE AND ONLY. Biore Global Brand Event」。日やけ止めという毎日の道具から、Stray Kidsを起用したグローバルキャンペーン「SUNLIGHT IS YOUR SPOTLIGHT.」まで、話は少しずつ大きく広がっていく。

日やけ止めは、たぶん多くの人にとって「ちゃんと塗らなきゃ」と思いながら使うものだ。朝の支度の途中、玄関を出る前、バッグの中に入れておく一本。そういう生活の小さな習慣が、韓国・聖水のイベント会場では、もう少し華やかな言葉に置き換えられていた。

花王のUVケアブランド「ビオレUV」が開いた「YOUR ONE AND ONLY. Biore Global Brand Event」は、その置き換え方がうまいイベントだったと思う。最初から大きな世界観だけを見せるのではなく、まず手元の製品に触れ、それから音楽や映像、グローバルキャンペーンへと視線を上げていく。日用品の話が、いつの間にか外へ出ていく気分の話になっていた。

ビオレUVのグローバルブランドイベント会場の様子

聖水で始まった、ビオレUVの次の見せ方

今回のイベントは、世界的ボーイズグループ「Stray Kids」を起用したグローバルキャンペーン「SUNLIGHT IS YOUR SPOTLIGHT.(太陽こそが、あなたのスポットライト)」に合わせて行われたものだ。ビオレUVは現在66の国と地域で展開しているとされ、花王からはスキンケア(ビオレ)事業部長の小林恵美氏が、グローバル戦略や韓国市場への本格参入について説明した。

数字として見ると、66の国と地域という広がりはかなり大きい。ただ、こういう話は数字だけだと少し遠い。そこで聖水という街にイベントを置き、来場者が製品とキャンペーンを同じ場で受け取れるようにしているところに、今回の面白さがあった。

まずは、肌にのせる時間から

第1部では、日本のビオレUVのCMに出演している俳優・出口夏希さんが登場し、韓国で新発売される「ビオレUV アクアリッチ ウォータリーエッセンス」をステージ上で試した。ここが先にあるのがいい。ブランドイベントというと、どうしても出演者や映像の印象が前に出やすいけれど、日やけ止めは結局、肌にのせて毎日使うものだからだ。

どれだけ大きなキャンペーンでも、朝の洗面台やポーチの中で違和感があれば続かない。だから、最初に製品の手触りへ戻ってくる構成は、派手ではないけれど誠実に見える。ビオレUVが「生活に入る道具」であることを、イベントの入口で一度確認していた。

イベントステージで製品が紹介される様子

Stray Kidsが出てきた瞬間、話は世界へ広がる

第2部では、Stray Kidsのメンバー8名全員が登場した。ビオレUVとの初の楽曲コラボレーションとなる「Endless Sun」を起用したアンセムフィルムも、世界で初めて公開されている。製品を試す第1部から、音楽と映像へ向かう第2部へ。ここで会場の空気は、日用品の説明から一気にグローバルブランドの物語へ切り替わったはずだ。

トークセッションでは、Lee Know(リノ)さんが撮影地について「オーストラリアで撮影をした」と語ったことも紹介されている。韓国・聖水でイベントが開かれ、映像はオーストラリアで撮られ、楽曲は世界中のファンに届いていく。場所がいくつも重なっていく感じが、「SUNLIGHT IS YOUR SPOTLIGHT.」というコピーとよく合っている。

Stray Kidsが登場したビオレUVイベントの様子

太陽を、少し肯定的に言い換える

日やけ止めの広告は、どうしても「防ぐ」「避ける」「守る」という言葉に寄りやすい。もちろんUVケアの本質はそこにある。でも今回のコピーは、太陽をただ避けるものではなく、自分を照らすスポットライトとして言い換えている。ここに、ビオレUVが見せたい空気があるのだと思う。

外に出ること、光の下に立つこと、誰かに見られること。それらを少し前向きに受け止めるための道具として日やけ止めを置く。そう考えると、Stray Kidsの起用やアンセムフィルムの公開も、単なる話題づくりではなく、ブランドの温度を変えるための編集に見えてくる。

ビオレUVグローバルイベントのフォトセッションの様子

気になる人が確認しておきたいこと

キャンペーンの特設サイトは、花王公式サイト内の「SUNLIGHT IS YOUR SPOTLIGHT.」ページに用意されている。イベントの発表情報では、ビオレUVのグローバル展開、韓国市場への参入、出口夏希さんによる製品紹介、Stray Kids全員の登場、そして「Endless Sun」を使ったアンセムフィルムの世界初公開が主なポイントとして示されていた。

日やけ止めを選ぶとき、成分や使用感を確認するのはもちろん大事だ。ただ、ときどきこういうブランドイベントを見ると、毎日使うものにも「どういう気分で持ち歩きたいか」があるのだと気づく。ビオレUVが今回見せたのは、機能の説明だけではなく、外に出る時間そのものを少し明るく見せるための編集だった。

出典