星占いと占星術は、何が違うんですか?
「あなたは蟹座生まれですね」——星座占いでおなじみのこの言葉と、占星術とは、いったい何が違うのでしょうか。WAWON NEWSは、ビジネス占星術師として活動する野本由美子さんに、その奥行きをじっくりとうかがいました。雑誌やスマホでよく目にする「今週の運勢」とはひと味違う、深くて長い時間軸の世界が見えてきました。
「蟹座生まれ」は、たくさんある要素のひとつ
「蟹座生まれ」とは、自分が生まれた時に太陽が蟹座の方向にあった、という意味なのだと野本さんは説明します。けれど太陽系には太陽だけでなく、水星や土星など、さまざまな天体がある。「その配置をすべて読み解いていくのが占星術なんです」。星座占いでおなじみの「蟹座生まれ」は、十個ほどある要素のうち、太陽というたったひとつを引っ張り出したもの。占星術は、そのほかの要素も全部ふくめて見ていくのだといいます。


強み、バイオリズム、そしてタイミング
個人鑑定で野本さんが伝えているのは、大きく三つの要素だそうです。一つめはその人の強み。二つめはバイオリズムで、人生の流れを「今は夏の季節ですよ」というように春夏秋冬にたとえて伝えるのだとか。三つめがタイミング。今動いている星がその人にどんな影響を与えているかを見て、「今はガンガン行ったほうがいいのか、それとも準備期間にしたほうがいいのか」を客観的に示していきます。
野本さんはこれを、天気予報になぞらえます。「雨の日に洗濯物を干して乾かないと言うより、晴れた日に干したほうがいいですよね」。今日は雨です、晴れです、と客観的に伝える感覚なのだと。「だけど雨でも頑張りたい人は行ったらいい。そこは選べるんですよね」。
イエス・ノーではなく、俯瞰の視点を
占星術は、目の前の正解・不正解を出すものではありません。「失敗に見えることも経験ですから」と野本さん。アクシデントのように見える出来事が、後から振り返ると人生の分岐点だった、ということはよくある。だからこそ「良いか悪いかは捉え方に過ぎない」と語ります。近視眼的になりがちな今を、少し高いところから俯瞰してみる。そのためのひとつの視点として使ってほしい、と。

言葉の奥にある、その人の歴史
もともと文学を学び、言葉そのものに強く惹かれてきたという野本さん。「私はその方のお守りになるような言葉を伝えたい」と、講座でも生徒たちに伝えているそうです。占星術というツールが教えてくれることはもちろん、それを語る人自身が歩んできた歴史や、これから描くビジョンこそが大切なのだ、と。「どんな人生でも、それに共鳴する人が必ずいる。まずは自分の人生に誇りを持つこと」。星の言葉のその先に、温かなまなざしが感じられるインタビューでした。





