売らないのに売れる! LIFEメンターの仕事術
「売らないのに売れる」と聞くと、少し不思議に思うかもしれません。けれど今回お話をうかがったLIFEメンターは、女性起業家たちに向けて、まさにそんな仕事のあり方を伝え続けています。やわらかな印象と、その奥にある芯のある言葉。コンサルタントとして女性の起業をサポートしてきた彼女の「働き方」と「売り方」をめぐる対話を、ゆっくりとひもといていきます。
「対面でなければ」という思い込みを外す
もともと彼女は、東京・恵比寿の会議室を借り、一度に六人ほどしか受けられない対面コンサルを続けてきたそうです。けれど「六人しか提供できない仕事のままでいいのだろうか」という問いが、ずっと胸にあったといいます。そんなとき、社会全体が一気にオンラインへと移り変わりました。
「来られる人しか来られない」という最大のネックを思いきって外し、オンラインに切り替えてみる。お客様からは「対面でなければ受けません」という声も上がりました。それでも彼女は、自分がどう働きたいかを大切にして踏みきります。子育てをしながら、移動に時間を取られず、家庭と仕事を両立したい——その思いが背中を押したのです。結果として全国の人とつながれるようになり、相談も売上も大きく伸びていったといいます。

オンライン化だけでは仕事にならない
ただ、彼女は「オンラインにすれば仕事になるわけではない」と繰り返します。大切なのは、その前提にある仕事のクオリティ。お客様が何を求めているのかを見つめ、信頼関係を結べているかどうかが問われます。無料モニターを百人集めても、検証も改善もしなければ自分のレベルは上がらない——そう静かに釘を刺します。
むしろ無料のときこそ手を抜かない。「無料でこれだけ感動を与えられなければ、有料の仕事にもならない」。仲間内で受け合うだけのつながりではなく、その先にいるお客様を見据えること。発信も内輪の言葉ではなく、第三者の視点で「どんな人とどんな活動をしているか」を伝えることが、仕事につながっていくのだと語ります。
今あるもので、目の前の人の困りごとから
では、まず一歩を踏み出したい人には何を伝えているのでしょうか。彼女がすすめるのは、意外にも身近なところからのスタートでした。いらなくなったものを必要な人に届けるメルカリも、写真の撮り方やニーズを知るマーケティングの原点になる、と。
印象的なのは、ある高校生のエピソードです。発信を続けても仕事にならないと気づいたその子は、「お金を払ってでも頼みたいことはありますか」と尋ねてきたといいます。洗濯や掃除、犬の散歩を引き受けて報酬を得た経験から、「仕事ってこういうことなんですね」と学んでいったそうです。手も足も口もある自分に、今できることは何だろう。相手にとって価値のあることに値段をつける。その小さな実感こそが、最初の一歩なのだと彼女は教えてくれました。





