骨格ボディメイクトレーナー 植吉 紘子(ウエヨシ ヒロコ)さん
体重を減らすことばかりに気を取られて、思うようにスタイルが変わらない——そんな経験を持つ人は少なくないかもしれません。骨格ボディメイクトレーナーの植吉紘子さんが大切にしているのは、「ダイエットではなく、骨格から整えて美しく」という考え方。約20年にわたり女性の身体と向き合ってきた植吉さんに、そのアプローチと、その先に見据える想いをうかがいました。
10キロ痩せても変わらなかった、その経験から
もともとエアロビクスなどの運動指導に携わっていた植吉さん。ご自身が体づくりに取り組むなかで、ある壁にぶつかったといいます。「10キロ痩せても、胸から落ちてしまって、お尻と太ももは変わらない」。どうしたらいいんだろうと、あの手この手で試行錯誤を重ね、たどり着いたのが今の方法でした。
子どもの頃から柔道を続けてきた植吉さんは、6歳から20歳まで競技に打ち込んできたそう。鍛え上げられた骨格はなかなか変えることができないと知りながらも、「何回失敗しても、絶対に諦められなかった」と振り返ります。その粘り強さこそ、柔道で培われた力なのかもしれません。


鍛えるのではなく、眠った筋肉を起こす
植吉さんのメソッドは、いわゆる矯正とは異なります。痛みを伴うものではなく、自分自身の身体で整えていくイメージ。柔道などで強く速く大きく使ってきた表面の「アウターマッスル」を緩め、姿勢や関節を支える役割を持つ、眠った内側の筋肉を起こしていくのだといいます。呼吸も大切な要素のひとつです。
意識するのは、筋肉の長さ=「筋長」を整えること。肋骨が開いているのか落ちているのか、そのポジションを見直していくと、体重はキープしたままでもウエストが大きく変わることがあるそう。レッスンではビフォーアフターの写真を撮り、7か所のサイズを測定。「自分が変われるのかも」と視覚で実感できることが、受ける人のワクワクにつながっているといいます。

身体を入り口に、内面まで変えていく
「私が大切にしているのは、健康で美しくということ」。食事をコントロールして体重を減らすのがダイエットだとすれば、植吉さんが目指すのはそれとは違う方向です。痩せることだけにフォーカスする危うさを、たくさんの現場で見てきたからこそ、伝えたいことがあると話します。リバウンドしにくいのも、ポジションそのものを変えていくこの方法ならではです。
姿勢が良くなって自信がつき、「そういえばあれをやりたかった」と新しい挑戦に踏み出す人もいるのだとか。かつて自分自身も自己肯定感が低かったという植吉さん。身体を変えることを入り口に、「私はこれもできるかもしれない」と可能性を広げていく——そんな機会を届けたいと、その視線はボディメイクの先へと広がっています。





