健診も歩数も、入口はひとつ——バリューHR「VALUE LIFE®」が2026年4月に動く

健康診断の予約・結果確認から、カフェテリアプラン、歩数ログや目標管理まで。会社の健康まわりをスマホの“同じ入口”に寄せるアプリが登場します。

株式会社バリューHRが、健康管理ポータルアプリ「VALUE LIFE®(バリューライフ)」を2026年4月から使えるようにする。健康診断の予約や結果確認といった「たまに発生する用事」と、歩数などの「毎日の記録」を、同じ画面の導線に並べる設計だという。いちばんの“好きポイント”は、散らばりがちな手続きやログインを、ひとつにまとめてくれそうなところ。こういうの、地味に助かる。

健康診断は年に1回の行事——のはずなのに、実際は「予約の手順」「結果の置き場所」「必要なサービスの入口」など、細かい事務作業が増えがちだ。体調の話をしているのに、手元では作業が発生する。そのねじれを、スマホ側からほどこうとする動きが出てきた。

バリューHRは今回、健康管理ポータルアプリ「VALUE LIFE®」を2026年4月から段階的に動かすとしている。まずは第1段階として基本機能から始め、今後、機能を順次広げていく予定だ。

同社によると、背景には企業で「健康経営」の推進が進み、健康情報や健康管理サービスを日常の中で手軽に使える環境づくりが求められていることがあるという(「健康経営」はNPO法人健康経営研究会の登録商標)。制度やメニューが増えるほど、使う側の入口が増えて迷子になる。だからこそ、「どこから入ればいいか」をひとつに寄せる発想が効いてくる。

VALUE LIFE®でできることとして挙げられているのは、健康診断の予約・結果確認、カフェテリアプランなど、同社が提供する各種サービスへのアクセス性を高めること。加えて、歩数などのデータをグラフや数値で確認できるライフログ表示、歩数目標の設定と達成状況の見える化(イラストなどで直感的に確認できるとしている)、歩数データ等を同社の健康管理サービスと連携・送信できる仕組みも含まれる。ウォーキングイベントなどでの活用も想定している。

個人的にいちばん「日常に寄った設計だな」と感じたのは、ログインまわりだ。一度アプリでログインすると、一定期間は再認証なしで使えるという。健康関連って、必要なときほど急いでいて、IDや認証の壁で止まることがある。入口をまとめるだけでなく、入口の“詰まり”まで意識しているのがいい。

一方で、現時点の情報だけでは判断しづらい点も残る。たとえば対応OS(iOS/Android)や料金、利用対象(個人向けか、企業・健保加入者向けか)といった利用条件、提供地域や言語、ダウンロード方法、第1段階の「基本機能」にどこまで含まれるのか、歩数などのデータの取得元、個人情報・健康情報の取り扱い方針などは、本文からは読み取りにくい。入口が一つになるほど、「その中に何が入るのか」は気になってくる。

なお、バリューHR(東証プライム、証券コード6078)は2001年7月設立。本社所在地は東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目21番14号で、代表者は代表取締役社長の藤田美智雄氏。事業としては、健康情報のデジタル化サービスおよび各種健康管理サービス、健康経営・データヘルス支援、健康保険組合の新規設立支援と事務運営にかかわるBPOサービスを掲げている。

健診の結果、福利厚生のメニュー、歩数のグラフ。別々の場所に置かれてきた断片が、ひとつの入口に集まるだけで、健康は少し“触りやすいもの”になる。2026年4月、スマホの中の動線がどう変わるのか。まずはそこを見てみたい。

出典

あわせて読みたい