その声が流れた場所が、旅のしおりになる。秋田・埼玉・熊本で聴ける『クレヨンしんちゃん』観光案内音声

3/25から、駅や電車、バスで「しんちゃん・ひろし・みさえ」のオリジナル音声が聴けるようになる。場所ごとに内容が変わるから、同じ県でも“どこで聴いたか”が記憶のラベルになるのが、ちょっと好き。

旅の記憶って、名所の写真よりも、改札前で足が止まった数分とか、車内でぼんやり窓を見ていた時間とか——そういう「空白」にくっついて残ることがある。そこに、しんちゃんの声がすっと混ざったら。3/25から秋田・埼玉・熊本の3県で、そんな“移動の途中の仕掛け”が増える。

『クレヨンしんちゃん』は、ちゃんと見返していなくても「声だけは覚えてる」人が多い作品だと思う。家のどこかに、聞き覚えだけがしまってある感じ。今回、そのしんちゃんが、ひろし・みさえと一緒に、観光案内のオリジナル音声になった。

背景にあるのが「家族都市」。舞台の埼玉県に加えて、父・ひろしの出身地の秋田県、母・みさえのふるさとの熊本県が、2022年7月に「家族都市」協定を結んでいる。フィクションの家族設定が、地図の上でちゃんと距離を持つ。そのズレのなさが、妙におもしろい。

今回の“好きポイント”は、音声が一律じゃないところ。現地でしか聴けなくて、しかも流れる場所によって内容が変わる。これ、地味に助かるというか、効くんです。
同じ県に行っても、東武動物公園駅で聴いたのか、阿蘇登山線のバスで聴いたのかで、思い出の手触りが変わる。「情報を覚える」というより、「あの場所の空気と一緒に声が残る」。旅のしおりが、耳に挟まる感じ。

聴ける場所は県ごとにいろいろ。

埼玉県は、日常の動線にスッと入り込むスポットが多い。たとえば東武動物公園駅は改札内で、野原家デザインの音声付きスタンディから音声が流れる。さいたま新都心の「けやきひろば」1階(7:00〜24:00)も同じくスタンディ設置。川口ハイウェイオアシスの屋内あそび場「ASOBooN(アソブーン)」では、平日10:00〜17:00/土日祝10:00〜18:00、火曜定休のなかで聴ける。

秋田県は、車内で聴くのが似合う。秋田内陸縦貫鉄道や由利高原鉄道の車内で音声が流れて、窓の外を眺める時間と相性がいい。さらに秋田新幹線こまちでも、下りの角館駅〜大曲駅間で聴ける区間がある(令和8年7月12日〜8月31日の期間限定)。一方で由利高原鉄道は、同じ期間(令和8年7月12日〜8月31日)を除いての実施とされていて、鉄道のダイヤみたいに「聴ける日」が差し込まれている感じがする。
室内でゆっくりなら、大仙市の花火伝統文化継承資料館「はなび・アム」4階も。9:00〜17:00で、ここも音声付きスタンディ。休館は月曜(祝日の場合は翌平日)と年末年始。花火の資料館に野原家の声が混ざる、その並びの不思議さが、あとから効いてくる。

熊本県は、駅・列車・バスと、移動の途中にポイントが散らばっている。JR熊本駅の在来線コンコースなどで聴けるほか、JR豊肥本線の列車内(熊本駅→平成駅、原水駅→肥後大津駅)では9:00〜18:00に流れる。ただし特急を含む気動車では流れず、上り(熊本方面)の列車内でも流れない、と条件がある。狙って乗るというより、「当たったらラッキー」くらいがちょうどいい。産交バスの阿蘇登山線(阿蘇駅〜阿蘇山上)は9:40〜16:30で、全便で流れる。

そして、しんちゃんだけじゃなく、ひろしとみさえが一緒にいるのが効いてくる。家族の声って、内容以前に温度がある。原作コミック連載開始から35周年を迎えたという時間の厚みもあって、懐かしさと、いまの生活の中の新しさが同居する。

特設サイト(https://www.shinchan-app.jp/30th-anniv-anime/family-city/)に情報はまとまっているけれど、いちばん確かなのは、改札の電子音にまぎれて聞こえた、あの一言かもしれない。聴けた場所ごと、ちゃんと「自分の旅」になるのがいい。

出典

  • 原題:しんちゃんが「家族都市」の見どころをオリジナルボイスで紹介するゾ! 3/25より「家族都市」秋田・埼玉・熊本3県にて『クレヨンしんちゃん』オリジナル観光案内音声の放送がスタート! | 株式会社双葉社のプレスリリース
  • URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000964.000014531.html