「何から聞けばいいんだっけ」を、声か文字で──住まいの窓口に“話しかけ口”が増えた

LIFULL HOME'Sの無料相談窓口に、ZEALSの音声接客AI「Omakase AI」が入った。好きポイントはひとつだけ。声でも文字でもいい、という入口の増え方が、迷いの最初を拾ってくれそうなところ。

家のことって、考え始めるのはだいたい夜で、だいたい中途半端。洗い物のあとにスマホで条件を眺めて、「よし、相談しよう」と思った次の瞬間に、言葉が止まることがあるんですよね。そんな“止まり方”に、ひとつ別の道が足された。ZEALS(ジールス)の音声接客AIエージェント「Omakase AI」が、「LIFULL HOME'S 住まいの窓口」で使えるようになったという。

住まいの情報は、増えれば増えるほど気楽になる……というより、頭の中が忙しくなることもある。予算、エリア、間取り、家族の事情、いつまでに。ぜんぶ同時に浮かぶのに、相談の文章にしようとすると、どこから書けばいいのかわからなくなる。

今回の導入先である「LIFULL HOME'S 住まいの窓口」は、住まい選び・家づくりの無料相談窓口。住まい選びに詳しいハウジングアドバイザーが、中立的な立場でサポートする——とされている。買う/売るの手前で、いったん話を置ける場所があるのはありがたい。けれどジールス側の説明では、住まいの購入や家づくりにおける「第三者相談サービス」は、認知や理解がまだ高くない、とも触れていた。知らないと、頼りようがない。

そこで入ったのが「Omakase AI」。音声での自然な対話を軸にしながら、テキスト入力でもやりとりできる。ここが、今回いちばん“いいな”と思った点だ。

声でも文字でもいい。たったそれだけのことに見えて、地味に助かる。手がふさがっているときは声、電車の中や家族が寝ている横では文字。あるいは、最初は声で勢いよく話して、途中から文字で落ち着いて整理する、みたいな使い分けもできる。相談って、内容より先に「姿勢」が整わないと始まらないことがあるから。

Omakase AIは、従来型のFAQや決まったシナリオの受け答えとは違い、ユーザーの発話や入力、それまでの流れ(文脈)を踏まえて会話が続く——と説明されている。「結局、何を聞けばいいの?」の段階から、順番を一緒に整える役回りを想像しやすい。質問を一発で当てるより、途中で言い直せる、ちょっと戻れる。その余白があるだけで、置いていかれにくい。

ちなみに、導入のねらいは単なる問い合わせ対応の自動化や効率化“だけ”ではない、と明記されていた。便利さの話に寄り切らず、「不安や疑問を抱えたまま離脱する」という手前を扱う——その難しさをちゃんと見ている感じがする。

なお、いつから使えるようになったのか(導入時期)は、手元の文章からは読み取れなかった。暮らしのニュースって、こういう“まだ埋まらないところ”も含めて、少しずつ輪郭ができていくものだと思う。

発表したのは東京都目黒区のZEALS(代表取締役:清水正大)。窓口を運営するのは東京都千代田区のLIFULL(代表取締役社長:伊東祐司)で、対象ページは https://counter.homes.co.jp/ 。声にするか、文字にするか。その日の体温で選べる入口があるだけで、「相談」という言葉の重さが、ほんの少しだけ軽くなる夜が増えるかもしれない。

出典