?ャンプ場が空いている平日に、外国人旅行者はたどり着けるのか

観光のニュースでは、訪日客数や消費額の大きな数字が先に目に入ります。けれど、そのにぎわいがすべての現場へ同じように届いているわけではありません。どこかでは混雑が起き、別の場所では平日が空いたままになる。その差は、意外と「予約できるかどうか」から生まれているのかもしれません。

キャンプ女子株式会社は、キャンプ場向けのインバウンド対応コンサルティングを手がけると発表しました。背景として示されているのは、2024年の訪日外国人旅行者数3,686万人、インバウンド消費額8.1兆円という大きな数字と、日本のオートキャンプ場の平均稼働率19.6%という数字のギャップです。

混む週末と、空いている平日のあいだ

同社は、日本人キャンパーの利用が週末や祝日に集中しやすく、平日の利用率が低いことを課題として挙げています。オートキャンプ場の平均稼働率19.6%は、日本オートキャンプ協会『オートキャンプ白書2024』をもとにした数字として紹介され、「約5日に4日は空いている計算」とも説明されています。

一方で、訪日外国人旅行者は曜日に縛られず、長期滞在する傾向があると同社は見ています。週末の混雑へさらに人を集める話ではなく、空いている平日に合う可能性を探る話です。キャンプ場の側にすでに余白があり、旅行者の側にも動ける時間がある。それなのに結びついていないなら、問題は魅力不足だけではないのだと思います。

そこで焦点になるのが、予約の入口です。日本語のみの予約システム、電話予約中心の運用、外国語対応の不備。旅程を自分で組み立てる旅行者にとって、ここで止まると、その施設は「行きたい場所」から「予約できない場所」へ変わってしまいます。

体験の前に、受付で詰まらないこと

コンサルティングのメニューとしては、予約サイトの多言語化、外国人向けチェックイン/チェックアウトのマニュアル作成、決済手段の国際化対応が挙げられています。絶景や焚き火の前に、予約、受付、支払いで迷わないこと。旅の印象は、こうした小さな段差で大きく変わります。

さらに、ターゲット国の選定と戦略立案、海外インフルエンサーのアサイン、国別メディアへのアプローチ、焚き火体験、日本食BBQ、地域文化のワークショップといった体験プログラムの企画・開発支援も含まれるとされています。受け入れの整備と、滞在そのものの中身づくりを同じテーブルで扱う形です。

同社は、8年間で全国100施設以上のキャンプ場の新規立ち上げ、リニューアル、運営改善を支援してきたと説明しています。代表の橋本華恋氏、柴垣道宏氏が、アメリカ、ヨーロッパ、フィリピンなどで海外のキャンプ事情を調査したこと、福岡拠点のキャンピングカーレンタル&英語メディア「VANTRIP JAPAN」を運営していることも紹介されています。

無料相談の窓口として、同社サイトのURLも掲載されています。一方で、サービス開始日や具体的な料金、契約条件などは、参照した情報だけでは確認できませんでした。また、「キャンプ コンサル」のGoogle検索で1位という表記には、2026年3月23日時点、自社調べという注記があります。

稼働率19.6%という数字は、苦しさのサインでもあり、整え直す余白でもあります。平日に空いているキャンプ場へ、海外からの旅行者が自然にたどり着けるようにする。そのためには、華やかな広告より先に、予約画面と言語と決済の段差をならす仕事が必要なのだと思います。