お金の話は、生活のど真ん中にあるのに、言葉の置き場所がむずかしい分野です。年金、保険、資産運用、社会保障。どれも大事だとわかっていても、必要になるタイミングが人によって違い、調べてもすぐに全体像が散らかってしまいます。
株式会社Challengerは、代表取締役の鳥海翔氏が運営するYouTubeチャンネル「鳥海翔の騙されない金融学」の総再生回数が1億回を突破したと発表しました。チャンネルは2020年に開設され、投稿は1,000本近いとされています。登録者数は2026年2月に40万人を突破したとのことです。
動画が、金融の辞書のように並んでいく
発表で紹介されているチャンネルのテーマは、資産運用、保険、社会保障制度などです。投資や制度の話は、一度見れば終わりというより、必要なときに何度も引き直すものに近い。動画がテーマ別の棚のように増えていくと、視聴者は自分の悩みに近い入口を探しやすくなります。
人気動画として挙げられているものには、年金の受け取り時期を扱う動画、老後資金を扱う動画、新NISAの積立額を扱う動画があります。再生回数は2026年3月時点で、年金の動画が約228万回、老後資金の動画が約115万回、新NISAの動画が約62万回と紹介されています。
ここで見えてくるのは、同じ「お金」でも、悩みの形が違うということです。いつ受け取るのか。いくら必要なのか。どのくらい積み立てるのか。問いが具体的になるほど、人は動画を開きやすくなります。ただし、金融や投資の判断は個々の状況によって変わるため、動画はあくまで理解の入口として使い、必要に応じて公的情報や専門家にも確認したいところです。
画面で見る時間と、音声で追いかける時間
鳥海翔氏は、株式会社Challengerの代表取締役で、プロフィールではファイナンシャルプランナー、投資家とされています。群馬県太田市生まれ、慶応義塾大学商学部卒業。三井住友海上火災保険株式会社で8年間勤務し、リテール営業と企業営業を経験した後、2016年に株式会社Challengerを設立したと紹介されています。
導線がYouTubeだけではない点も、生活にはまりやすい部分です。鳥海氏はVoicyにもチャンネルを持っています。画面で数字や図を確認したい時間と、移動中に音声で追いかけたい時間。同じテーマが、別の形で置かれていると、学ぶ側の生活に合わせやすくなります。
総再生回数1億回という数字は、チャンネルの節目であると同時に、お金の話を「必要なときに開ける場所」として求める人が多いことも示しているのだと思います。大切なのは、動画だけで答えを決めきることではなく、まず言葉を見つけること。自分が何を知りたいのかをつかむための入口として、こうしたチャンネルが日常の中に置かれているのだと感じます。





