「かわいく整える」と「皮膚を守る」のあいだで。グルーミング皮膚科、アドバンス2という学び

トリミングのあとに赤みやかゆみ、においが気になると、いつものお手入れが急に難しく感じることがあります。獣医師がトリマー向けに「疾患ごとのトリミング術」を扱うオンライン講座が、2026年4〜6月に組まれています。

平日の昼、予定が重なるほど、犬の「ちょっとした変化」は後回しになりがちです。けれどトリミングから帰ってきた体に赤みが見えたり、掻く回数が増えたりすると、かわいく整えるはずの時間が、別の緊張を連れてくるんですよね。そんな生活感の延長線上で、皮膚科の現場の知見をサロンの手技に落とし込む動きが、静かに目立ちはじめています。

犬の皮膚トラブルは、病院での治療だけでは収まりきらない顔をしていることがあります。薬やシャンプーの指示が出ても、次の受診までのあいだに毛は伸びますし、蒸れたり擦れたりして、きっかけが積み重なってしまう。飼い主側の実感としては、日々の手入れの「どこが引き金になりやすいのか」が見えにくいまま、予定どおりにサロンの日がやってくる、という感じになりやすいです。

そこでいま、サロンという場が美容に閉じず、ケアの現場として言葉を増やしているんです。東京都町田市の株式会社QIX(代表取締役社長:生田目康道)が開催するオンラインサロン「トリマーが知っておくべき皮膚科現場での実践法!【第3期】グルーミング皮膚科 ―アドバンス2―」も、その流れの中にあります。開催期間は2026年4月〜6月で、テーマは「疾患ごとのトリミング術」──皮膚科の臨床知見を、トリミングの判断や所作に寄せて整理する設計です。

講義は1コース全10回で、録画配信が9回、LIVE配信が1回になっています。録画は各回約20分、LIVEは約60分で、配信は毎週水曜日の13時。各回アーカイブも用意されていて、3か月間は全講義を視聴できるそうです。忙しさの谷間に差し込みやすい尺と、見返せる前提があるだけで、知識が「その場の記憶」ではなく「手元の言葉」になっていく感触があります。

内容の並びも、病名を入口にしながら、サロンで起きやすい場面へじわっと寄ってきます。第1回は4月1日(水)「細菌性膿皮症の犬に対するトリミング術」(岩﨑先生)、第2回は4月8日(水)「マラセチア皮膚炎の犬に対するトリミング術」(江角先生)、第4回は4月22日(水)「アトピー性皮膚炎の犬に対するトリミング術」(岩﨑先生)、第5回は5月13日(水)「脂漏症の犬に対するトリミング術」(江角先生)と続きます。病名が前に出ると難しそうに見えるのですが、現場で揺れるのは「同じように洗って、同じように乾かす」が通じない日がある、という感覚だったりするんですよね。

それに呼応するように、第3回(4月15日)、第6回(5月20日)、第9回(6月10日)には、いずれも「サロンでの実践法」(髙木先生)が置かれています。知識を増やすだけで終わらせず、現場での言い方や順番、手を止めるタイミングといった細部の輪郭をそろえていく回が複数あるのが印象的なんです。さらに第7回(5月27日)は「悪化させないための基礎知識」(岩﨑先生)、第8回(6月3日)は「皮膚疾患治療のための飼い主指導」(江角先生)も含まれ、日常側のつまずきにもしっかり居場所がつくられています。

最後の第10回(6月17日)は「まとめ&質疑応答」のLIVE配信で、講師3名に直接質問できる形式です。受講対象はトリマー、愛玩動物看護師、動物ケアスタッフで、定員は50名。受講料は16,000円(税込)とされていて、全10回のカリキュラムを修了した方には、個人名で修了証が発行されるとのことでした。

講師のひとり、岩﨑利郎先生は「ペットの皮膚科」院長で、獣医師・農学博士、東京農工大学名誉教授でもあります。日本獣医皮膚科学会会長や、(香港)第6回世界獣医皮膚科学会議大会長を歴任し、アジア獣医皮膚科専門医協会会長を務めるなど、国内外で皮膚科臨床・研究、教育活動に尽力してきた方と紹介されています(2021年4月より神戸市で動物病院「ペットの皮膚科」を運営)。肩書きが華やかに見える一方で、講座の骨格はあくまで「疾患ごとに、手の動きと言葉をどう変えるか」という、地味で切実なところに置かれているんです。かわいさと健康のあいだにある細い線を、誰かひとりの努力ではなく、現場全体で引き直そうとしている気配がします。

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出典

  • 原題:トリマーが知っておくべき皮膚科現場での実践法!【第3期】グルーミング皮膚科 アドバンス2「疾患ごとのトリミング術」開催 – 株式会社QIXのプレスリリース
  • URL:https://www.value-press.com/pressrelease/370282
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